海外から日本を見る視点

 

昨日に引き続き中国出張ネタです。普段、日本国内で仕事をしていると、海外を意識することはありませんが、海外から日本を見ると刺激や気づきがありました。

■日本の鉄骨市況

今回、設計している建物は鉄骨造で、通常であれば国内の鉄骨制作工場で鉄骨を制作し、現場へ搬入します。しかし、現在日本では2020年の東京オリンピックを控えており、建設ラッシュが続いています。

その影響で国内の鉄骨市況がかなりひっ迫しており、国内のどの鉄骨工場も約1年半先までオーダーが詰まっており、新規の受注を控えている状況にあります。
そこで今回は海外の鉄骨工場に制作を依頼することになりました。

しかし、単に海外に発注すればよいというわけではありません。建築材料や、制作工場にはJIS「日本工業規格」で細かく基準が定められています。また、鉄骨の溶接や検査にも国内の基準があり、それらをクリアーしないと、国内では使用することが出来ないのです。

■海外ビジネスに必要なこと

今回訪れたのは、中国でもかなり規模の大きな工場で、中東や東南アジアなど、海外の現場にも多くの実績があります。日本国内にも多数の実績があり、日本の規格については問題ありませんでした。

現地工場の日本法人担当の方は、当然日本語が堪能ですが、さらに日本の鉄骨の基準や現場での取り扱いにも精通しています。日本の現場を相手に仕事をしているので、当たり前と言ってしまえばそれまでですが、その能力の高さに驚きます。

海外の相手と仕事をする上では、語学に加えて相手国の文化や商習慣を熟知する必要があることを改めて気づかされました。

■海外から見る日本の視点

今回の出張は短期間だったので海外のほんの一部しか垣間見ることが出来ませんでした。しかし、日本から見る海外と、海外から見る日本という複眼的な視点は、自分の枠組みの外を意識することや、他者との関係を築くときの意識など、日常の仕事においても生かせる場面がありそうです。

仕事ではなくてもたまには海外へ出かけてもるのも一考かと、GWの10連休に海外旅行を計画してみてはいかがでしょうか。

【編集日記】
今日は終日天気が良くなかったので、家の中で息子とプラレールで遊びました。
欲しい電車が増えてきて大変です。

仕事は重要度で振り分ける

毎日の仕事の中で次々とやって来る業務。それらをどのような順番で処理していくのか、またどの様に取捨選択をするのかを考えてみました。

■日々様々な業務が舞い込んでくる

毎日、様々な業務が舞い込んできます。今抱えている業務の計画を立てて仕事を進めていても、突然他の業務が飛び込んできて、計画通りに進まないことがしばしばあります。

想定外の状況による追加検討や、突発的な急ぎの業務、ミスのリカバリーなど。
要因はさまざまですが、突然やってきます。そんなときは何を優先すべきでしょうか。

現在抱えている業務は、それぞれの期限に対して間に合うように予定を立てているはずです。そこに別の業務を割り込ませると、予定していた業務が期限までに終わらないことになりますがそうはいきません。残業や、応援を要請して何とか期日までに終わらせなければなりません。

業務を処理する順番として、依頼を受けた順、締め切りの順などがありますが、重要度と緊急度に応じて判断することをお勧めします。

■どのように整理していくか

入ってきた業務が「重要かつ緊急」な場合は、既存の予定をずらしてでも、最優先に取り組む必要があります。このような状態はできるだけ避けたいものですが、自分でコントロールできない部分があるので、日々の予定を立てる際にある程度の余裕を持たせておくことが必要です。

次に「重要だが緊急ではない」場合は、翌日以降の予定に組み込み、期日までのあいだで自分のペースで処理していきましょう。

次に「重要ではないが緊急」な場合、重要でなければ出来るだけ緊急度を下げるよう交渉してみましょう。実は相手の都合だけで緊急な場合もあります。また、このような業務は極力減らすように意識しましょう。

最後に「重要ではなく緊急でもない」場合、これは思い切って捨ててしまい、重要な業務に注力するようにしましょう。ただし、相手があることなので、出来るだけソフトにかつ確実に断りましょう。

■アウトプットを最大化するために

突発的な業務はある程度避けられないと考え、程度想定外の業務が入ってくることを想定して、計画にゆとりを持たせることが必要です。そのうえで、不要なものは思い切って切り捨てる。
また、一つの業務を確実に終了させてから次の業務に移ることも、予定を確実に消化していくためには必要な対策です。

予定をやりくりしつつ重要なことを計画的に実行し、アウトプットの質、量ともに追求したものです。皆さんのお仕事でもあてはまることがあるのではないでしょうか。

【編集日記】
今日は、終日現場打合せ。春の竣工に向けて現場も佳境に入ってきました。
忙しくなりそうなので、より重要度を意識します。

情報の整理


TOYAMAキラリにて

 

私たちは、仕事で日々大量の情報に接しています。全ての情報に等しく接していては時間がいくらあっても足りません。必要なものとそうでないものを見極め、必要な情報の整理について考えてみました。

■必要なものと、そうでないもの

日々様々な情報が否応なしに迫ってきますが、まずその情報が自分にとって、必要なものか否かを判断する必要があります。不要なものはスルーし、インプットする必要があるものだけにアクセスしています。

メールなど読んでみなければ必要かどうか判断できない場合は、判断できるところまで読んで、不要と判断した場合、そこで読むのをやめます。ダイレクトメールなど明らかに不要なものは最初から読まないようにしています。

■残すものと、残さないもの

必要な情報だけにアクセスして、その情報や資料を保存するかしないかは、残しておく必要がある場合のみ残します。残す必要のないものは、情報処理が終わった時点で資料も処分します。記録として残しておかなければならないものや、次のステップまで必要なものは残しておきます。

ついやってしまいがちなのが、もしかしたら後で必要かもしれないと思い残しておくこと。
これは一見正しい判断のように思えますが、必要か否かの判断を熟慮できていない場合は、判断を先送りしていることになります。熟慮しても今時点で判断できないものは、判断できる状況になるまで残しておき、その時に判断します。

■保存の方法

残す場合の媒体は、紙かデータか又は両方か。これは紙で残す必要がある場合と、紙での使用頻度が高い場合のみ紙で残し、基本はデータで残します。使用する頻度が少なければ、データから出力して対応が可能ですし、その分収納スペースを有効活用できます。

保存する場合、属性ごとに分類し、さらに時系列で保存していると、後から検索しやすくなります。また、途中経過のある資料は、最終形になるまでは途中経過を残しておき、最終形になったところで処分します。

情報や資料の整理は、普段あまり意識せずに行っていますが、アウトプットの視点で考え、必要なものだけ残すことを意識すれば、ストレージや書棚が整理整頓され、仕事の効率も上がるのではないでしょうか。

【編集日記】
昨日は、出張先のホテルのプールでスイム練習、
いつものプールと雰囲気が違っていい気分転換になりました。

チームでの仕事

仕事のなかで、チームで仕事を進める場合も多いと思います。
一つのプロジェクトを複数人で進める場合に心掛けていることをまとめてみました。

■情報を共有する

一つのプロジェクトを複数人で進める場合、いかにして情報共有するかがとても大切です。ひとつの業務を分担して行うのであれば、それぞれが異なる情報を手にしているので、全てを組み合わせて、初めて正確な意思決定ができることになります。

しかし、なんでもかんでも共有するわけではなく、必要な情報を漏れなく共有する必要があります。
例えば、今は連絡の手段がメールになったことで、とかくCCでメールを送ってしまいがちですが、不要なメールを受けっとった側も時間を割いて読んだのに、結局必要なければ時間の無駄になってしまします。

送った本人にしてみればリスク回避になりますが、組織全体でみればロスが生じています。常に全体最適を意識する必要があります。

■守備範囲を決める

また、チームが複数の場合は、一人のひとがどこまでを担当するか、その守備範囲を決めおく必要があります。これは、自分は決められた範囲だけの仕事をすれば良いと言うわけではなく、自分で責任を持つ範囲を明確にするという意味です。

責任範囲を決めていなければ、境界線上の仕事がどちらの仕事か明確でないため、その都度どちらが行うのかを、いちいち決めなければならないからです。

また、往々にして境界線上の仕事は、お互い相手がやってくれるものだと思って抜け落ちることがあり、それを防ぐ意味もあります。

■再現性を高める

組織の良いところは、人の数だけ知識が蓄積されていくところです。うまくいった事例も、失敗した事例も、一人では経験できない数の知識と経験が集積されます。

その、知識と経験を次に生かすことによって、仕事のスピードや、レベルを上げることができます。ただ、経験を次に生かすには、その経験や資料を次の時に取り出せるように整理しておき、再現性を高める必要があります。

資料なども、ただ保管してるだけで、必要な時に取り出せなければ、結局無いのと同じ状態です。

これらを日々の業務で実践することによって、実績が積み重なり、チームとしての信頼を得ることが出来るのではないでしょうか。

【編集日記】
今日はこだま号で出張。
普段、のぞみ号ばかり乗っていますが、こだま号は時間のながれが
ゆったりしていて、たまには良いものですね。

独立してどこへ向かうのか

都田にて

先日参加したブログセミナーの受講者のお一人が、近々独立されるとのこと。
その方は30代前半の士業の方で独身です。業界大手の事務所に勤務されていて、傍から見ればあえて独立する必要がないようにも思えますが、独立について自分なりに思うことを書いてみます。

会社員とフリーランスの違い

フリーランスになると会社からの定期的な収入が無くなり、経済的な安定を手放すことになります。現実目線で考えるとそこが大きな違いのように感じますが、
根本的な部分で考                                                                                                                                                               えると、「自分自身が商品になる事こと」が一番の違いではないかと思っています。
提供する専門知識や技術は会社員時代と変わらなくても、会社という後ろ盾が無くなるので、仕事を取ることも成果を上げることも、責任を取るのも全てが自分の責任になるからです。

今までやってきたことの中から探す

同じ業界の中で同じ内容の仕事では、後発のフリーランスは仕事を獲得するうえで不利になるでしょう。それを覆すには専門分野の知識や技術以外に自分だけの独自性を打ち出す必要があります。独自性というと新しいものや珍しいもの中から探してしまいますが、意外と今までに培ってきたものの中に見つかるのではないかと思っています。
例えば子供のころに得意だったことや、ほかの人から凄いねと褒められたことなど、自分の強みを見つけ出し「専門分野の知識や技術」と「自分だけの独自性」を掛け合わせる。
言い換えれば、「既存の価値」×「新しい価値」を作り出し、既存の枠組みの中で軸をずらす発想が必要ではないかと思います。

ありたい姿に近づけるか

会社員でもフリーランスであっても、長い時間を費やす仕事は自分自身が納得して働くことが重要です。納得感は欲しいものが手に入る、やりたいことが出来るなど様々ですが、一番は「ありたい姿」に近づけているかだと思います。そのありたい姿に近づくために、いまの環境よりも独立したほうが適しているのであれば、早い遅いに関係なく一歩を踏み出すことが自然なのではないでしょうか。
最近では人生100年時代と言われ、今までのようなシングルキャリアではなく、マルチキャリアが必要になると言われています。その意味からもキャリアチェンジの一環としての独立もありではないでしょうか。

【編集日記】
昨日は、終日出張。
早朝にブログの内容を決めて少し走り書き、仕事が終わってから続きを書くつもりでしたが、仕事が思った通りに終わらずブログの続きが書けなかった。
時間管理の精度を上げないといけません。